本ケースは、デッドリフトで
「重さが伸びない」「腰に力が入る」「脚と背中のつながりが弱い」
という一般的な問題に対し、
NISトレーニングで 出力(Performance)を向上 させた例です。


■ 主訴

  • 40代・女性(体重:約53kg)
  • デッドリフトでフォームが安定せず重さが伸びない
  • 重りを上げると腰と腕の力で“持ち上げている”感じになる
  • 「脚 → 体幹 → バー」のつながりが感じられない

■ 介入前(Before)

動作を評価すると、

  • 引き始めで 膝が伸び → 次に腰と腕で引く「分離パターン」
  • 臀部にうまくスイッチが入らず、ハムの張りだけが強い
  • 脚と上半身の「力の通り道」が切れている
  • 接地は前足部寄りで、重心が前に流れやすい

結果、

  • 腰と手で“持ち上げるだけ”のデッドリフト
  • バー重量がなかなか伸びない
  • 出力とフォームの安定性に不安が残る

という状態でした。

数値としては、

  • Before:50kg

が限界付近の重量でした。

■ NISトレーニング介入後(After)

NISトレーニングで、

  • 足裏〜内もも〜骨盤底〜体幹の NIS-Core Line
  • 骨盤前後の位相
  • 大腿骨の後方グライド
  • 支持脚で地面を押す方向
  • 引き始めで 臀部・ハムが同時に働く「統合パターン」 が作られた
  • 脚→体幹→バーの力の流れが一直線に通る
  • 腰の力みが減り、「股関節と足で地面を押す」フォーム に変化
  • 腰と手で引く感覚から、全身で押し上げる感覚へシフト

数値としては、

  • After:63kg(+13kgの更新)

まで安全に引けるようになり、
まだ余力がある状態でした。


■ 介入内容(簡易・非開示版)

※ NISの具体的ドリルはクライアント専用のため非公開です。

本ケースでは、

  • 足裏〜骨盤底〜体幹の接続ドリル
  • 90/90ポジションでのコアライン再教育
  • 引き始めの股関節位置と骨盤位相の調整
  • 軽めのデッドリフトでの軌道修正(フォーム練習)

といった短時間の軽い介入のみを実施しました。

強い筋トレや、追い込み系のトレーニングは行っていません。

■ 結果

  • デッドリフトの出力が向上(50kg → 63kg)
  • 腰の力みに頼らず、脚とお尻で引けるフォームに変化
  • バーの軌道が安定し、フォームの再現性がアップ
  • 「重さへの怖さ」が減り、安心して重量にチャレンジできる状態へ

■ まとめ

このケースが示すポイントは、
デッドリフトで重さが伸びない原因が「筋力不足」ではなく、

  • NIS-Core Lineの断絶
  • 骨盤と大腿骨の位相ズレ
  • 力の通り道(足裏 → 股関節 → 体幹)が噛み合っていないこと

足裏→内もも→骨盤底→体幹をつなぎ直し、
股関節から出力できるパターンを再構築することで、

「腰に頼るデッドリフト」から 「脚と股関節で押し上げるデッドリフト」

へと改善しました。